今回は大腿四頭筋の肉離れの予防エクササイズについてお話しします。
そもそも肉離れとは?
肉離れは急激な遠心性の負荷に筋が耐えきれず起こる筋肉の断裂のことです。
さらに肉離れは再受傷のリスクが高く、アスリートでも何度も同じ損傷を繰り返す選手も少なくありません。
今回はそんな肉離れの中でもサッカーのキック動作やスプリントで起こる大腿四頭筋の肉離れの予防エクササイズについて話していきたいと思います。
大腿直筋の肉離れの原因
大腿四頭筋の中でも損傷する確率が高いのが二関節筋である大腿直筋です。急激な股関節伸展、膝関節屈曲によって引き起こされます。この原因として筋の柔軟性であったり可動域制限、筋の協調性、筋力比、疲労などがあげられます。そんな局所の問題に加えて重要になるのがその他の関節・筋の働きになります。
予防は動作から見直す
予防をする上で体幹(コア)の働き腰椎の安定性と胸椎・股関節の可動性が大きなポイントとなります。
キック動作をイメージすると、後方に脚を振り上げた際に体幹が安定しないことに加え胸椎・股関節の可動性が低下していると大腿直筋には急激な伸張ストレスにがかかり損傷することが考えられます。ジョイントバイジョイント理論では胸椎・股関節は可動性、腰椎は安定性に働くといわれており、その役割を正常化させてあげることで肉離れの損傷リスクを下げることができます。
〜予防エクササイズの紹介〜
チェストオープナー
目的:胸椎の伸展・回旋モビリティの改善
ポイント
・股関節は深く曲げ込む
・開く手をなるべく遠くに伸ばしながら回す
・胸から開く
ブリッツェル
目的:股関節伸展可動性の改善、胸椎伸展・回旋可動性の改善
ポイント
・前に出した足はなるべく深く曲げ込む
・後ろの足のつま先と上側の肩甲骨を引きつけるように胸を張る
デッドバグ
目的:体幹(コア)の安定性の改善
ポイント
・息を吐きながら足を下ろす⇄息を吸いながら足をあげる
・背中と床の間に隙間ができないようにする
・踵を床のぎりぎりまで下ろす
ハーフニーリング
目的:ハムストリングスの収縮を感じましょう。
ポイント
・前足の踵と後足で床を強く押しましょう。
・前足の膝の角度は90度
・後ろ足の膝と骨盤と肩と頭頂が一直線状
・前足の腿裏に力が入っていること
・後ろ足の臀部に力が入っていること
ランジ
目的:重心移動を伴う動作の中でもハムストリングスと大腿四頭筋をバランスよく働せる。
ポイント
・ハーフニーリングでやったことを意識
・片足立ちに持っていくとき息を吐きながら背中が反らないよう行う
・片足立ちになる際は前足の踵の方で床を押して真っ直ぐ立ち上がる
トレーニングは同じことをやっても目的によって内容は変化します。
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