7つの基本動作パターン

こんにちは!
DOGOトレーナーの佐藤です!

今日は前回の渡辺トレーナーのブログ(痛みや姿勢が悪い原因はこれだ!)に続き、人間の身体の原理原則についてお話しします。

前回の内容をざっっっっくりまとめると・・・
「身体各部が適切な可動域及び安定性を有している必要がある。」
「このルールを破ってしまうことで肩や腰の痛み、怪我の原因になる。」
「まずは現状を知るために可動域及び安定性のチェックが必要」
といった感じです。かなりざっくりですが。
気になる方は前回の記事をお読みください。(痛みや姿勢が悪い原因はこれだ!)

今回お話しする7つの基本動作パターンを獲得するためには、可動域及び安定性が獲得できていなければなりません。
それらを獲得した上で7つの基本動作パターンを獲得していくよう、段階を踏んで漸進していきましょう。

1,スクワット

1つ目の基本動作パターンは、スクワットです。
イメージとしては、特別指導を受けなくても比較的簡単に行える動作かと思います。
しかし、機能的なスクワット動作を行うためには、下肢だけでなく体幹部が安定していることが重要です。他にも足関節や胸椎の可動性なども必要となり、簡単な動作に見えて様々な要素が含まれています。

垂直方向の負荷に対する力を吸収し再発揮していく過程を学習することができ、スピードの変数要素を加えることでジャンプ動作へと移行することもできます。

2,ヒンジ

骨盤の水平方向への移動を伴う、股関節の屈曲・伸展の動作です。

スポーツ動作や日常生活動作においては、重たいものを持ち上げたり、パワーを発揮する際に重要となる動作パターンである。

ヒンジのパターンでは、安全に負荷をかけるために脊柱がニュートラルな状態(写真のように屈曲・伸展せず偏らない状態)を保つことが求められます。
しかし、スポーツ動作や日常生活においては多くの場合、股関節の屈曲・伸展動作に脊柱の屈曲・伸展を伴うことになります。

3,ランジ

片足で踏み出し(ステップ)、反対側の足で踏み込む(ランジ)動作。

踏み出し時には水平方向への加速、踏み込み時には水平方向の力に対する減速を伴います。つまりランジ動作とステップ動作は表裏一体となります。

例えば前方向に踏み出す際には、横方向や水平方向からの負荷に抵抗しながら動作を行う必要があります。多面的な負荷に抵抗する能力が求められます。

スポーツ動作においては、動き出しや方向転換の局面において特に重要となり、他にも高齢者の躓きや転倒リスクを回避するためにも重要な動作です。

4,プッシュ

肩関節及び肩甲骨運動に肘関節の運動を伴う、上肢の押し出す動作です。

プッシュ動作に負荷を与える際には、その可動域において既に安定性が獲得されていることが求められます。
例えば写真のようなオーバーヘッドの動作は、肩関節屈曲180度までの可動域と安定性が獲得されていなければ障害のリスクが高まります。
事前に肩甲帯などの安定性を獲得するエクササイズを行うことも重要です。

スポーツ動作や日常生活においては、手部を目標物に最短距離かつ直線的に移動させるリーチ動作が含まれます。

5,プル

肩関節及び肩甲骨運動に肘関節の運動を伴う、上肢の引き寄せる動作です。

プッシュ同様、プル動作に負荷を与える際には、その可動域において既に安定性が獲得されていることが求められます。

スポーツ動作や日常生活においては、何かを持ち上げたり、ぶら下がったりする動作が含まれます。

6,ローテーション

自ら回旋の力を生み出す動作をローテーションと言い、体幹部の分化を伴います。

回旋の力を生み出すためには、回旋の負荷に抵抗することで姿勢を維持するレジスティングローテーションの機能を獲得していることが必須となります。
回旋の負荷に抵抗できなければ、回旋の力を生み出すことはできません。

片側性のプッシュまたはプル動作と、反対側のプルまたはプッシュ動作の組み合わせはローテーションの動作を生み出します。
イメージしやすいように例を挙げると・・・
走る際に腕を振る動作は胸椎の回旋動作を伴います。この時、肩甲骨の片方が内転(プル)し、もう片方が外転(プッシュ)することで胸椎が回旋しています。

7,ゲイト

そして最後、7つ目の動作パターンはゲイト(歩行パターン)です。

歩行パターンは基本動作の中でも最も複合的であり、他の動作パターンの要素を含んだロコモーションパターンです。
相反性交互運動のロコモーションパターンという観点からは、クローリング(四つ這いでハイハイするような動作)もこのパターンに含んで考えることができます。

ほとんどのスポーツで必要となる「走る」という機能も、この歩行パターンが基本となります。

まとめ

人間の動作は、ここまで説明した7つの動作パターン(スクワット、ヒンジ、ランジ、プッシュ、プル、ローテーション、ゲイト)の組み合わせによって構成されています。
動作が連続することにより日常生活やスポーツパフォーマンスにおいて行動を起こしています。

可動域及び安定性が獲得されていないにも関わらず負荷を与えてしまったり、不健全な動作パターンを繰り返してしまうことによって、障害リスクが高まり痛みや怪我の原因となります。

“望ましい動きを可能にしながら望ましくない動きを予防する”
-Josh Henkin

動作に関連するすべての要素をトレーニングし、皆さんがより快適で豊かな生活を送れるよう私たちトレーナーがサポートしたいと考えています。

少しでも興味のある方はお気軽にお問い合わせください(^^)/

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