スポーツで「バテ」やすい方へ

こんにちは!
DOGOパフォーマンスコーチの平野です!

スポーツ経験がある方なら誰しも、バテない身体が欲しい
そう思った事があるのではないでしょうか?
今回は、「バテ」の原因と対処方法についてお伝えします!

目次

・なぜバテるのか?
・疲労とは何なのか?
・疲労の原因は乳酸?
・中枢性疲労とその原因
・末梢性疲労とその原因
・まとめ

なぜバテるのか?

「試合の前半は良かったけど、後半でバテた」、「今日のトレーニングはバテバテで力が出なかった」トレーニング指導やアスリートの帯同をしていると、このような声を良く耳にします。

そもそもバテの原因は何なのでしょうか?

バテの原因の一つとして持久力の不足や低下を考える事も出来ますが、果たして原因はそれだけでしょうか?

勿論、持久力のトレーニングも大切な要素の一つです。しかし、それだけではありません。

私は「バテ=疲労」だと考えています。
つまり、「バテない身体作り=疲労に対して適切な対処をする事」が重要だと考えています。

疲労とは何なのか?

では、疲労とは何なのでしょうか?

「疲労とは、原因の如何を問わず、生体機能が低下し、その機能が可逆的に復帰できる状況を保っていながら、低下前の状態に復帰できていない生体機能の低下状態を指す。」
(下光輝一、運動と疲労の科学)

このように定義されています。
「様々な原因によって、心身の機能が低下し、元の状態に戻る事ができるが、まだ戻っていない状態」これが疲労です。

疲労の原因は乳酸?

疲労と言えば真っ先に思い浮かぶのが「乳酸」ですよね?
乳酸は疲労の原因となるという考えが一般には知られていますが、実は乳酸が疲労の原因となっている場合はほとんどありません。

乳酸が多く産生されて疲労するのではなく、疲労するような運動をした結果、多くの糖がエネルギーとして使われ、乳酸が多量に産生されます。血中乳酸濃度は疲労の度合いを測定するために使用される事がありますが、乳酸により疲労するわけではありません。

また、乳酸は運動で多量に産生されても、運動後30分~1時間で元の低いレベルに戻ります。
そのため、特に運動翌日の疲労においては乳酸が原因ではない事がわかるかと思います。

では、疲労の原因は何なのでしょうか?

疲労は、大きく「中枢性疲労」「末梢性疲労」に分けられ、それぞれ原因が異なります。

中枢性疲労とその原因

中枢性疲労は、脳や神経による疲労で、必ずしも脳や身体を使った程度と比例するわけではありません。
この疲労には、過度な緊張などによる「心理的・精神的」な疲労も含まれます。

「練習ではバテを感じないけど、試合になるとすぐに息が上がる」という場合には、中枢性疲労が原因かもしれません。

中枢性疲労の原因は、脳グリコーゲンの低下や低血糖によるものの他、脳の酸素不足や活性酸素による疲労、高体温・高脳温による脳血流の低下などが原因として挙げられます。

末梢性疲労とその原因

末梢性疲労は、運動や日常生活において活動した事による「身体的」な疲労で、運動の種類や場面によって様々な疲労のタイプが考えられます。

例えば、強度の高い短時間の運動であれば、エネルギー産生の過程でリン酸が多く蓄積します。
リン酸は、筋収縮に必要なカルシウムの働きを妨げる為、筋収縮が悪くなり疲労の原因の1つとなります。

他にも、筋グリコーゲンの枯渇や、筋内外のカリウムとナトリウムの割合、筋繊維の損傷、高体温や脱水などが挙げられます。

このように疲労の原因は様々です。
バテを感じる場面では、どのような疲労が生じているのかを把握して、適切な対処をする事でバテを防ぎ継続的に高いパフォーマンスを発揮できるようになると考えられます。

まとめ

バテない身体を作るためには、トレーニング、栄養、休養が基本です。
しかし、バテを感じる場面や疲労の種類によっても対処方法が変わってきます。

「バテやすいから毎日ランニングをする」ではなく、まずはバテの原因を考えるところからスタートしてみてはいかがでしょうか?

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